オリーブオイルは、古くからヨーロッパの暮らしの中に溶け込んできました。地中海沿岸で代々続くオリーブ農家は、脈々と受け継がれてきた知恵と技術に現代的な農法を組み合わせ、未来を切り開いてきました。
伝統に革新を織り交ぜながら発展してきたヨーロッパのオリーブ文化を体現する地域の一つが、ポルトガル南部に広がるアレンテージョです。ここでは、伝統的な栽培の知恵を礎としながら、先進的な栽培技術を取り入れ、持続可能な農業への取り組みを進めています。大地とその恵みを尊重しながら、オリーブ栽培は今も進化を続けています。アレンテージョは、その歩みと、これからの可能性を象徴する地域です。
ヨーロッパのオリーブオイル生産には、真正性や品質、トレーサビリティを確保するための厳格な基準が設けられています。オリーブ畑からボトル詰めまで、生産者は分類、品質検査、表示に関するさまざまな要件を満たさなければなりません。このような徹底した基準と管理体制が、消費者に安心して選んでもらえるオリーブオイルづくりを支えています。
歴史のなかで守り伝えられてきたオリーブ栽培の英知と、未来を切り拓く革新的な技術が出会った場所、それがアレンテージョです。
CABB(ベージャ・ブリンシェス農業協同組合、C.R.L.)は、ポルトガルのバイショ・アレンテージョ地方にある二つの地元協同組合が合併して誕生しました。1954年設立で穀物生産を強みとしてきた「ベージャ農業協同組合」と、1969年設立で、古代ローマ時代にまでさかのぼるオリーブ栽培とオリーブオイル生産の伝統を受け継いできた「ブリンシェス農業協同組合」です。両協同組合は、2008年7月1日の合併以降、各々が培ってきた経験と技術を結集し、地域農業を支える協同組合として歩んでいます。
現在、CABBにはベージャとセルパの両自治体を中心に、2,000名を超える組合員がいます。そのうち約800名が、アルケヴァ灌漑地域内でオリーブを栽培する農家です。協同組合は、5つのオリーブ集荷センター、3つの穀物貯蔵サイロ、そしてブリンシェスにある近代的なオリーブオイル搾油所を運営しています。さらに、ベージャ、ブリンシェス、セルパ、ピアス、ヴァレ・デ・ヴァルゴの各店舗を通じて、技術支援や農場経営に関するアドバイス、農業資材の供給など、組合員の生産活動を支えるさまざまなサービスを提供しています。組合では、オリーブの実を1日最大200万kg処理できる体制を整えています。出来上がったオイルの品質は、HACCPチームと専門の現場技術者たちによる厳格な官能評価と化学分析により管理されています。こうした生産体制と品質への取り組みを背景に、CABBはポルトガル最大規模の農業協同組合として広く知られるとともに、今や同国を代表するオリーブオイル協同組合としてもその地位を確立しています。
当組合で生産しているオリーブオイルは、主にガレガ種、ヴェルデアル種、コルドヴィル・デ・セルパ種に由来し、緑がかった黄色を呈しています。完熟した香りと青々とした香りのバランス、フレッシュな果実の風味、軽やかなスパイシーさが残る余韻と、ほとんど感じられないほどかすかな苦味が特徴です。赤身肉や脂の乗った魚、サラダとの相性がよく、バターの代替としても適しています。次の3種類が当組合で生産している代表的なオリーブオイルです。
エクストラバージンオリーブオイル(EVOO):最高品質の等級に分類されるオリーブオイル。機械的な方法による初回の低温圧搾のみで抽出され、酸度は0.8%未満に抑えられています。風味豊かで、有益なポリフェノールを多く含むため、ドレッシングや料理の仕上げ、あるいはそのままお召し上がりいただくのに適しています。
バージンオリーブオイル:同じく機械的に抽出されるオイルで、酸度は最大2%となります。加熱調理から生食まで、幅広くお使いいただけます。
認証エクストラバージンオリーブオイル:有機栽培と統合生産、それぞれの製法でつくられた2種類の製品をご用意しています。
すべての製品について官能評価と化学分析を実施し、品質と均一性の確保に努めています。
ヨーロッパ産オリーブオイルは、地中海の食文化の礎を築いてきました。パンを浸して味わう朝食から、サラダのドレッシング、グリル料理の仕上げ、さらにはケーキやデザートにしっとりとした食感を加えるためにも使われています。日々の食卓に自然に取り入れられ、地中海の食文化を支えてきた食材です。
すっきりとしたフルーティーな味わいは、アジアの食卓にもよく合います。魚介類やグリルした野菜にかけたり、ご飯ものや副菜に和えたり、肉の煮込み料理や冷菜の前菜に使ったりと、幅広い料理に活用できます。マリネやドレッシングはもちろん、アイスクリームやケーキといったデザートにもお使いいただけます。















